PENTAX *istD

2003年9月発売。MZ-Dの発売中止等の紆余曲折を経てようやく発売されたPENTAXデジタル一眼レフ。有効画素数610万画素のAPS-CサイズCCDを採用。
特徴は…

小型軽量ボディー
メディア、電池を含まない状態だと550gとキスデジより10g軽いが、本体4本、バッテリーグリップ4本に単3型Ni-MH充電池を詰めると重過ぎ(笑)。8本というのはF4Sより多いねぇ。ちなみにボディー、グリップのどちらかに4本でも使用可能。ボディー単体だとグリップした時に(私の場合は)小指が余るが、バッテリーグリップをつけるとちょうど良い大きさ。グリップ感、表面に貼られている素材(TPE?)の触感も良い。
HyPとHyMの採用
Z系で採用されていたが、MZ系への以降で絶えた露出コントロール方法(Z-1pのレビュー参照)。HyPは絞り優先AEシャッタースピード優先AEを意識せずに行き来できるのが便利。HyMは時間無制限のAEロックとして使えるのが便利だが、Z系に比べると機能制限がある。
倍率0.95倍のファインダー
デジタル一眼レフとしては格段に見易いが、35mm銀塩の0.63倍相当(T_T)。ナチュラルブライトマットの採用でピンとの山は掴み易い。

3週間、1300枚ほど撮ってみて気になった点は…

バッテリーグリップ
縦位置グリップとして使う場合に「グリーンボタン」「AFボタン」が無いのが不満。特にグリーンボタンが無いのでは、HyP、HyM時の操作性が低下する。
モードダイヤル
ISO、ホワイトバランス、記録サイズ、画質の設定は、左手側のモードダイヤルを合わせてから、右手側のダイヤルで設定。これは不便。せめて、ISOとホワイトバランスだけは右手だけで設定できるようにして欲しい。右手親指脇にISOとホワイトバランスのボタンを配置して、押しながらTvダイヤル(前)で設定、というZ-1pスタイルを希望。この場合、縦位置グリップにも同じボタンが欲しい。Optio550のレビューで書いたけど、Optio550は「Fn(ファンクション)ボタン+十字カーソルの4方向」にショートカットを割り当てる事ができて便利なので、*istDもファ−ムウェアの書き換えで対応してもらえないかなぁ。*istDのINFOボタンは撮影モード時は使用せず遊んでいるし…。
カーソルボタン
中央を押し込むと「決定」なのだが、これはクリック感が強くなっているのでOptioSと違って誤操作はおきにくい。しかし十字方向に押し込みにくい。これはボタンが小さい事もさることながら、周囲に配置されている測距モード選択リング(?)と高さがツライチなのが原因。
調光補正
ボディー側での設定が出来ないので、純正ストロボではAF360FGZを使わない限り無理。Z系ではHyMと露出補正の併用で調光補正が出来たが、*istDではHyM時に露出補正が使えない。デジ一眼ではCCD感度を偽るわけにもいかないし…。P-TTLの調光精度が高いのでストロボを買いたした事に不満は無いけど、せっかくTTL調光にも対応しているのに詰めが甘いなぁ。
液晶モニター
露出が確認し辛く、当初はアンダー連発。露出補正の掛け方を早くつかまないと…というか、ヒストグラムでチェックかな。クイックビュー時にヒストグラムが表示できたら…。
メディアの出し入れがしづらい
メディアはCFとMDに対応ですが、ラベルを手前にしてセットするために、引き出す時に爪先を引っ掛けにくい。省スペースを優先させたために、ボディーに対して斜めにスロットが斜めについていないのが原因かな。カバーのすぐ上にストラップ金具があるために、ストラップと干渉してカバーが開きにくいのも難。